■日時:2016/4/24(日) 12:30~13:15 ■講師:横塚 彩 先生 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 アフリカ地域研究専攻 博士課程3年) 大型類人猿の一種であるボノボは、アフリカのコンゴ民主共和国に生息しています。その姿は、コンゴのどの動物よりも人間によく似ていています。そのためか、かつてはボノボを狩りの対象としない人びとがたくさんいました。しかし、戦争や人びとの移動が盛んになることによって、ボノボを狩猟して食べる人が近年増加しています。 私が調査をしているコンゴ民主共和国のワンバ村の人びとは、ボノボを殺してはいけない、食べてはいけないという言い伝えを、古くから守っています。村人が使う森とボノボが住む森が一緒でも、ボノボは村人を怖がらないし、村人もボノボを襲うことはありません。戦争時、ワンバの人びとの生活は必要最低限の生活物資も届かない困難な状況にありました。それでも村人が積極的にボノボを狩猟することはなかったようです。ワンバの人びとが、ボノボを食べてはいけないという言い伝えを今日まで守っているのはなぜなのでしょうか。この地域に伝わるボノボと人間のおとぎ話や村人のエピソードなどを交えながら、村人とボノボの関係性について、お話していきたいと思います。 ■対象年齢:小学校高学年以上 ※対象年齢以外の方でも自由にご参加いただけますが、難易度等は対象年齢に合わせて進行いたします。 |
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※日本の動物園等で飼育されている霊長類の種数は102種類です。(2015年3月31日時点、GAIN調べ。種間雑種その他の分類不明なものは除く。) |