東アフリカに位置するタンザニア。世界遺産に登録されアフリカでもっとも有名な国立公園の1 つと言っても過言ではないセレンゲティ国立公園、チンパンジーの長期調査で有名なゴンベ国立公園やマハレ山塊国立公園、アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロなど、豊かな自然と野生動植物で知られる国です。 一方、タンザニアは現代アートの世界でも有名な国です。マコンデの彫刻、あるいはエナメル絵具で描かれるティンガティンガは土産品としても販売されており、大量に生産されるポップアートとして知られています。また、ジョージ・リランガをはじめとして、欧米や日本などでコレクションされる傑出した作家も輩出しています。 本展では、タンザニアで多くのアーティストと直接交流されてきたシェタニアートの金山麻美氏が所蔵する彫刻と絵画のコレクションを展示します。マコンデの人々の想像力から産み出されたタンザニアの精霊の世界をお楽しみください。 会期:2020年3月14日(土)~2020年5月17日(日) 場所:ビジターセンター 特別展示室 主催:公益財団法人日本モンキーセンター 共催:京都大学霊長類学・ワイルドライフサイエンス・リーディング大学院 展示協力:シェタニアート 金山麻美氏 |
4月13日公開 現在、新型コロナウイルスの感染拡大の状況から、モンキーセンター自体が休園してしまい、特別展会場で作品をご覧いただく機会がなくなってしまいました。 そこでウェブミュージアムという形で特別展を再構成し、作品をご紹介することにしました。ご自宅から、タンザニアの素晴らしいアート作品、そしてシェタニの世界を楽しんでいただければ幸いです。 ウェブミュージアムはこちらから。 |
ヘンドリック・リランガ(Hendrick Lilanga,1974~)はタンザニアを代表する画家、ジョージ・リランガの孫。彼が描くシェタニは悪魔のように悪さをするものではなく、精霊なのに妙に人間的で、感情豊かな日常
を過ごしています。アクリル絵具、水彩、ペンなど様々な技法で描かれる色鮮やかなシェタニの世界をご紹介します。 右:「自分たちのこれからについて飲みながら話す」(部分) |
マティアス・ナンポカ(Mathias Nampoka, 1971~)はダルエスサラーム生まれの彫刻家。シェタニをモチーフにした彼の作品は、目や口、角などのパーツは確かにあるものの、全体の姿はとらえどころのない、怪物然と した不可思議な姿をしています。豊かな想像力によって1本のアフリカンブラックウッドから彫り出されるシェタニの彫刻をご覧いただきます。 |
1960 年代、ダルエスサラームにてエドワード・サイディ・ティンガティンガ(Edward Said Tingatinga, 1932-1972)が描き始めたことから、彼の名が付けられたのが“ティンガティンガ派絵画” と呼ばれるものです。 現在でも彼の手法を受け継いで色鮮やかに自然や人の暮らしを描いた作品が制作されています。本展ではティンガティンガの6人の直弟子のうちの1人、オマリ・アモンデの作品(右画像)などを展示します。 |
※日本の動物園等で飼育されている霊長類の種数は102種類です。(2015年3月31日時点、GAIN調べ。種間雑種その他の分類不明なものは除く。) |