2020 年3 月、日本モンキーセンターでは特別展「タンザニアの精霊 シェタニ ~マコンデの彫刻と絵画~」と題して、多くのアーティストと現地で直接交流されてきたシェタニアートの金山麻美氏が所蔵するタンザニアの作家の彫刻と絵画のコレクションを展示しました。しかしながら、開幕直後から新型コロナウイルス感染拡大の影響があり、ついには緊急事態宣言の発出を受けて臨時休園となったことでそのまま閉幕となりました。 会期半ばで終了したこの特別展に展示していた彫刻や絵画作品を、今回再び展示してご覧いただく機会を作ることができました。豊かな想像力から生み出されたタンザニアの精霊の世界をあらためてお楽しみください。 会期:2020年11月14日(土)~2021年1月11日(月・祝) 場所:ビジターセンター 特別展示室 主催:公益財団法人日本モンキーセンター 共催:京都大学霊長類学・ワイルドライフサイエンス・リーディング大学院 展示協力:シェタニアート 金山麻美氏 |
ヘンドリック・リランガ(Hendrick Lilanga,1974~)はタンザニアを代表する画家、ジョージ・リランガの孫。彼が描くシェタニは悪魔のように悪さをするものではなく、精霊なのに妙に人間的で、感情豊かな日常
を過ごしています。アクリル絵具、水彩、ペンなど様々な技法で描かれる色鮮やかなシェタニの世界をご紹介します。 右:「自分たちのこれからについて飲みながら話す」(部分) |
マティアス・ナンポカ(Mathias Nampoka, 1971~)はダルエスサラーム生まれの彫刻家。シェタニをモチーフにした彼の作品は、目や口、角などのパーツは確かにあるものの、全体の姿はとらえどころのない、怪物然と した不可思議な姿をしています。豊かな想像力によって1本のアフリカンブラックウッドから彫り出されるシェタニの彫刻をご覧いただきます。 |
1960 年代、ダルエスサラームにてエドワード・サイディ・ティンガティンガ(Edward Said Tingatinga, 1932-1972)が描き始めたことから、彼の名が付けられたのが“ティンガティンガ派絵画” と呼ばれるものです。 現在でも彼の手法を受け継いで色鮮やかに自然や人の暮らしを描いた作品が制作されています。本展ではティンガティンガの6人の直弟子のうちの1人、オマリ・アモンデの作品(右画像)などを展示します。 |
※日本の動物園等で飼育されている霊長類の種数は102種類です。(2015年3月31日時点、GAIN調べ。種間雑種その他の分類不明なものは除く。) |