幸島研修第2弾

アフリカ館担当:奥村太基

みなさま、寒い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
ただ、これでも例年の2月よりは暖かいそうです。

さて、2月22日から2月25日までの4日間、飼育員の山田さん、三井さんそして造園の平倉さんの4名で幸島研修に行ってきました。
幸島は宮崎県の南にある小さな島で、そこには約110頭のニホンザルが生息しています。

実は幸島のニホンザルは「イモ洗い」という行動をすることで有名です。これはある個体がサツマイモについた泥を水で洗った様子を見た
ほかの個体が、イモを水につける行動を真似したことが、群れ全体に伝わったと考えられています。
幸島のサルは昔からすべてのサルに名前がついており個体識別が可能であったことから、調査研究が進められ
幸島が日本の「霊長類学発祥の地」とも言われています。

このような地に行けると思い、とてもわくわくしていたのですが・・・
なんと天候に恵まれず幸島に降り立ったのは最終日のみでした。
なんとも残念‼

ただ、JMC幸島研修史上初、1日も幸島に渡らず研修が終わるという不名誉(?)な記録を打ち立てずにすんでよかったです。
幸島では週3回朝10:00にコムギをまいており、コムギを食べる際にコムギを口の下の毛で洗う様子を見ることができました。

コムギを口の下の毛で洗うサル

これは、砂浜の砂を毛で落としてから食べているのではないか、と言われています。
また、コムギを海水で洗う「ムギ洗い」もおこなうのですが、それらしき行動も見ることができました。
この行動をするサルは一部の家系のみであると教えていただき、イモ洗いと似たような行動を目の当たりにして
とても興味深かったです。

そして、実際にニホンザルが生息している自然の中に入り、とても複雑な空間で生息していることを実感しました。

幸島の森

このような空間を飼育下で表現するのは難しいです。
また、アフリカ館には地上生活のものから樹上生活のものまで幅広いサルたちが生活しています。
しかし、野生下の環境にできる限り近づける努力をしていきたいと感じました。

今回の研修でサルが食べている植物や生息環境など、学ぶことが多い充実した研修となりました。
この研修で学んだことをアフリカ館にも活かしていきたいと思います。