【今月チベット推し】本の紹介:たちまわるサル チベットモンキーの社会的知能

打越

今年も残りわずかとなりました。「アジア館」前に2019年のあみだくじ看板が出現していたので、早速やってみました。お正月には「ビジターセンター」でサルみくじを引くのも楽しいですね。

 さて、「今月チベットモンキー推し」です。「JMC公式チベットモンキー・グッズが意外とない(数が少ない)」と星野さんが書いていました。JMC公式に限らず、チベットモンキー・グッズなるものがあれば、ファンの方はみてみたいでしょうね。それでも、世の中に存在するチベットモンキーのグッズの総数はワオキツネザルやチンパンジーやゴリラ・ニホンザルなどのものよりも少ないかもしれません。テナガザルやスローロリスなどのものよりも少ないかも。しかし、とても良いことには、チベットモンキーについては、日本人研究者が日本語で書いた本があるのです。

小川秀司(おがわ ひでし)さん著「たちまわるサル チベットモンキーの社会的知能」です。中国安徽省の黄山での野外調査の成果がまとめられています。黄毛(ホァンマオ)・無上(ウーシャン)・独眼龍(ドゥヤンロン)・枝(ズ)・可愛(コゥアイ)・背痕(ベイヘン)などの名前をもらった個性豊かなサルたちが登場します。写真やイラスト、エピソードが理解をたすけてくれます。モンキーセンターでザルバ・ミート・サム・カルト・アルカをみて、彼らのことをもっと知りたくなったら、ぜひ。

〇小川秀司(1999).たちまわるサル チベットモンキーの社会的知能.生態学ライブラリー7.京都大学学術出版会.京都.

 

 

 

〇さらに読むなら・・・

熊成培(1989).チベットモンキーのオスの交尾行動.モンキー,227・228,20-28.

小川秀司(1991).チベットモンキーのメスたち.モンキー,239・240,30-35.

小川秀司(1993).その後のチベットモンキーのメスたち.モンキー,245・246,17-21.