かわいいレッサースローロリス、どこから来たの?

アフリカセンター担当:廣澤

 

アフリカセンターの一角にある『夜行性サルの世界』という暗い部屋。

ポトやショウガラゴなどのアフリカに生息する夜行性のサルの隣で、レッサースローロリスのスロット(年齢不明・♂)を飼育しています。

レッサースローロリスって野生だとどこに生息しているのか?

『夜行性』というくくりによりモンキーセンターではポトの隣で飼育していますが、実はベトナム、ラオス、カンボジアといったアジアの森に生息する動物です。

 

彼らが食べるのは、樹液(ガム)や昆虫、花の蜜をよく食べるらしいです。

ガムを垂らすと、スロットはすぐにやってきて

ペロペロペロペロ。

 

カメラを気にしながらも、

ガムを入れていた容器ごとかかえて、ペロペロペロ。

大きな目とゆったりした動きで、とってもかわいい。

 

 

 

木箱の角に頭をうずめてzzz

夜行性なので明るい時間帯はひたすら寝る。

寝姿もかわいい。

 

 

そんなスロット、日本モンキーセンターにやってきたのは12年も前。

その前は?どこからやってきたの?

 

実はわかりません。

スロットは密輸されているところを保護された個体です。

きっと、ベトナムかラオスかカンボジアの森で捕らえられて、日本に連れてこられたんだと思います。

 

最近でもカワウソが密輸されてきた事件がありました。

スーツケースに何個体も詰め込まれて運ばれ、ケースの中で死亡してしまった個体もいたようです。

 

カワウソもレッサースローロリスも、かわいいと人気がでるだけにとどまらず、日本ではペットとしての需要が高まってしまっています。

需要があると、高額なお金のやりとりが発生しやすくなるわけで。そうなると、悪いことを考えるひともいるわけで・・・。

絶滅に瀕した野生動物は、ますます絶滅への道を進むことになってしまいます。

保護されたとしても、もといた生息地が正確にはどこなのかがわからないので、”野生に返す”ことはなかなか難しいのです。

野生動物のペットとしての需要の高まりは、動物園などでの見せかた(展示の方法)にも問題があるのかもしれませんね。

どうしたものか。。。

 

 

モンキーセンターでは、スローロリスの保全教育活動として、

密輸されたスローロリスの話と、モンキーセンターで暮らす保護個体を観察するイベントを定期的におこなっています。

そして、ちょうど!明日実施しますので、ご関心を持っていただけましたら、ぜひお越しください。

2/2(土)11:00~ 先着20名限定です。詳細はコチラ

このイベントでは、普段は公開していないスローロリス保全センターを見学します。

(アフリカセンター夜行性サルの世界で飼育しているレッサースローロリスのスロットは、常時展示しております。)