【今月フクロテナガザル推し】ビックループの家族紹介!

北園担当:石田

前回前々回の記事でフクロテナガザルの”あれそれ”について紹介しました。

フクロテナガザルについて少しでも覚えていただけていれば嬉しいです。

 

お待たせしました。いよいよモンキーセンターで暮らしている個体たちについて紹介したいと思います。

 

モンキーセンターには日本最多、10頭のフクロテナガザルたちが暮らしており、3家族に分かれています。

 

今日はビックループで暮らしている5頭の家族について紹介します。

ビックループはこんな施設です。1番高いところで約15mあり、螺旋状の雲梯を利用してフクロテナガザルたちが豪快にブラキエーションする姿が見れます。

 

【お父さん】

アボ♂

1995年3月10日 来園(推定24歳)

一家の大黒柱。一番身体が大きいので見分けやすいかと思います。

人見知りするタイプなんで、知らない人が近くに来るとブチ切れて大暴れします。

知ってる人でもパーマの人、髪を染めている人は嫌いです。

鏡味主任のことが親の仇ぐらい嫌いです。

 

人に対して順位?みたいなのをつけてて、順位が上の人に対してはめちゃめちゃ友好的です。

私も昔は順位が低く、近づくと怒って髪を引っ張られたりしていましたが、長年かけてようやく最近1位になれました。

いまではこれだけ寄っても怒らず、身体を触らせてくれます。

 

アボは幼いころに密輸されてきたところを空港の税関で保護されました。

その後モンキーセンターへ預けられ、育てられました。

いまでは立派な一家の大黒柱として家族を守ってくれています。

 

本来であれば、広大なジャングルで伸び伸びと暮らしていたはずのアボ。

彼が少しでも快適な環境ですごせるように頑張るとともに、密輸で同じような状況おかれる動物が少しでも減ることを望みます。

 

 

 

【お母さん】

リンダ♀

1995年2月3日 生まれ(25歳)

アボの嫁。これまでアボとの間に7頭の子どもを産み、育て上げたビックマムです。

あまり前に出てくるタイプではなく、どちらかというと、1歩引いて家族を見守っている存在です。

他の個体に比べて体毛が赤茶色いのが特徴です。

特に左腕の一部が赤茶色いので、初めてでもすぐに見分けられると思います。

右がリンダ♀

他にも、唯一の女の子なので、乳首が目立つ、陰毛がないなどで見分けられます。

めちゃめちゃ雨が嫌いです。雨の日に外に出るときの意を決したダッシュする姿が私のお気に入りです。本人はいたって真剣ですが。

※動画の入れると重くなるので、ダッシュが気になる方は「フクロテナガザル リンダ」でTwitter検索してください。すぐ出てきます。

 

 

アボとリンダ夫婦はいつもお互い距離があって、あまり見ていない人からすると「ほんとに夫婦?」ってなります。

ですが、実は子供たちが遊んでいるときなどにこっそり近づいてイチャイチャしてたりします。見えない部屋のなかとかで。

子供にはそういうシーンを見せたくないんですかね。

アボ♂(右)とリンダ♀(左)

 

 

 

【長男】

パパイヤ♂

2010年8月14日 生まれ(9歳)

3兄弟の長男。

歳は一番上ですが、体格はそれほど大きくありません。最近弟2頭(後から出てきます)にサイズを抜かされ気味です。

顔が小さくて、目の上の毛で困り顔っぽく見えるのが特徴です。

私はぱっと見で分かりますが、 見分けるのはかなり難しいみたいです。探すときは消去法で見つけてください。

フクロテナガザルたちに限らず、テナガザルの仲間は成熟すると親元を離れて独り立ちします。

パパイヤも独り立ちの時期が近づいており、最近は家族と離れて過ごす時間が増えてきました。家族で歌をうたっているときに1頭だけ離れてうたっている個体がいたら、それパパイヤです。

婿入りの話も出てきているので、またいろいろと決まったらご報告しますね。

 

 

 

【次男】

ライチ♂

2012年9月29日 生まれ(7歳)

やんちゃな次男。

顔がやたらでかいです。顔だけのサイズならアボも超えている説。

最近は身体のサイズも追いついてきて、兄のパパイヤを抜かしました。

パーツが中央にギュッ寄ってるタイプの顔してます。

 

好奇心旺盛で怖いもの知らず。

なんでも触って、舐めて確認するタイプです

辻内さん撮影

 

地上性かと思うほどに地面大好きでぐーたら小僧です。

天気の良い日は基本的に芝生の上でゴロゴロして過ごしています。

 

 

 

【三男】

スイカ♂

2014年10月30日 生まれ(5歳)

元気っ子。

末っ子らしく自由奔放にすくすく成長中です。

最近は歌も結構歌えるようになりました。ですが、オスのいい声を出せるようになるにはまだかかるりそうです。

極度のビビりで、生まれたときぐらいから担当している私ですら、いまだに近くで写真を撮らせてくれません。

頑張ってこの距離です。

 

2つ年上のライチと仲が良く、2頭でいつも遊んでます。

今日はカップルみたいに2頭で何かをいじいじしてました。オス同士ですけど。

 

 

 

 

ざっくりとですが、ビックループで暮らしている5頭を紹介しました。

ぜひ来猿された際は個体識別に挑戦してみてください。

 

あ、子ども3頭をわかりやすいように「長男、次男、三男」と紹介しましたが、実際には上にイチゴ♀、レモン♂、ドリアン♂、キウイ♂という4頭がいます。それぞれ別の施設や別の動物園で暮らしています。

 

次回はエコドームで暮らしている個体を紹介します。