しみるねー

「しみるねー」

なぜか温泉に入るとこの言葉を聞くよね。この時期の温泉は気持ちいいからしかたない。

そして湯上りのコーヒー牛乳がうまい。温泉とコーヒー牛乳の組み合わせを考えた人は誰なんだろう?そんな私は、温泉宿の御曹司でもなければ、どこからかやってくるテルマエ技師でもない。飼育員なのだ。

南米館担当の高田です。

なぜくだらん前置きをしたかと言うと中南米に生息する霊長類たちは温泉はもちろん水にすら自ら入ることはしない。つまり泳げないのだ。

アマゾンの雨季は地面に降りることができないほどの降雨量になるそうだが、それならば泳げたほうが得な気もするが、そうならなかったことも進化の神秘かもしれない。いや、「神秘」なんて言い方はよくないな。その「神秘」を「科学」と呼んでいるなのだから。

泳げないことが悪いことではない。地面に降りられないほど雨が降ることにより樹上性の生活用式に特化したわけだし、多様な種の霊長類たちが南米大陸に生まれた。

コモンマーモセット(Callithrix jacchus)
クロミミマーモセット(Callithrix penicillata)
コモンマーモセットと似ているが耳の周りの毛が黒いのが特徴
ジェフロイクモザル(Ateles geoffroyi)
クモザル属は手の親指がないもしくは小さく退化している。
属名の「Ateles」は親指がないことを意味している。
ハイイロウーリーモンキー(Lagothrix cana)
クモザル科のなかまだがウーリーモンキーには親指がはっきりあるのが分かる。
クモザルに比べてがっしりとした体つき。
シロガオサキ(Pithecia pithecia)
サキ属も様々な種がいる。
顔の色が派手なのはオスだけである

このように河によって隔てられ、泳げず河を渡れなかったことでそれぞれの種に多様性を与えた。

さらに、現代の遺伝子レベルの調査で新種が発見されることがあるのも南米大陸に生息する霊長類の面白さです。

気になった方は日本モンキーセンターにご来園ください。

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