【BY通信】優しい性格

こんにちは!バックヤード担当の奥川です!

6月に入り、いろいろな場所でカエルの鳴き声が聞こえますね。実家の豊橋にいたときは家の隣が畑だったので、いつもカエルの合唱を聞きながら寝ていました。北海道にいたときは住宅街の中のマンションに住んでいたので鳴き声を聞くことが少なかったのですが、犬山に来てまたカエルの合唱を聞けて少しうれしいです。

さて今回は、カニクイザルのツミナとヤクシマザルのヒマワリについてのお話をしたいと思います。

※どなたでもご覧いただけます。

カニクイザルのツミナについて少しお話します。

ツミナは目が見えないため、同じく目が見えず、かつ高齢で糖尿病を患っていたベルベットモンキーのシン、カニクイザルのツルと多目的ルームで一緒に過ごしていました。

ですが去年の11月末に老衰でシンが亡くなり、今年の4月末に食欲旺盛で活力もあるのですが、かなり痩せが目立ってきたため検査をした(原因は末期の糖尿病や加齢など)のですが、覚醒不良によりツルも亡くなりました。シン、ツル、ツミナのことを温かく見守ってくださっていた方々には残念なお知らせになってしまいました。

そのためツミナが一頭になってしまい、どうしようか…と頭を悩ませていました。

そこでヤクシマザルのヒマワリならツミナと一緒に過ごすことができるのではないか、と考えました。

ヒマワリはかなり高齢の個体で、冬の寒さをモンキーバレイで過ごすことが厳しいとのことで一時的にバックヤードで過ごしていました。

その間にヤクシマザルのタップ、チゴユリなどと同居をしていた期間があったのですが、ヒマワリが高齢&ぐいぐい行くタイプの性格ではないこともあり、強く当たられることもありました。そして鼻血を頻繁に出すことがあり、他の個体に当たられてその際に出血するときもあれば、乾燥で皮膚が切れて出血してしまうこともありました。出血量が多くなければ様子見で問題ないと獣医さんから判断をいただいているのですが、血が止まりづらい病を抱えていることが検査でわかり、今の状態でモンキーバレイに戻るのは難しいかもしれない、となっていました。

そのため一時的ではなく、今後もバックヤードで過ごすこととなったため先ほどの通りツミナと同居できないか、となりました。

ツミナは目が見えないため、同居までのお見合いの仕方や、期間も長めに想定し慎重におこなうことにしました。

こんな感じで、ツミナのお気に入りスポットは確保し、触れないけど気配は感じられるようにしてお互いに過ごしてもらいました。

ヒマワリはたまにツミナの方を見ますがツミナはヒマワリの存在に気付いているの、か??という様子でした。

1週間ほど経ち、問題がなさそうだったので手前の網を取り外し、お互い触ることができる格子の隙間を残して、過ごしてもらいました。この時も特にお互いの接触はなく、ヒマワリはたまにちらっと見る程度でした。

そしてまた1週間後、短時間ですがツミナとヒマワリを隔てている板を撤去し同居できる状態にしてみました。

お互いつかず離れず、という様子でした。ヒマワリはツミナが気になるのか凝視するときもありましたが、近づくことはなさそうでした。ツミナは、おそるおそる周りの状況を把握しながら歩いていました。ツルとは違う個体がいることはわかっているのか警戒しながら様子をうかがっていました。

同居中の給餌の際に、あえてお互いの手が触れられるようにしたり、2頭とも大好きな落花生でツミナとヒマワリの距離を近づけてみたりして、接触する機会をつくったりしました。

どちらも優しい性格のため、喧嘩が勃発することはありませんでしたが、絶妙な距離を保ちながら過ごしているようでした。

午前中だけ同居というのを2日ほど続けて、なかなか距離縮まらないな~と思っていた直後、ヒマワリからツミナへのグルーミングを確認できました!本当に偶然その場に居合わせたので、とても嬉しかったです。

同居している間、ずっと観察ができないときもあったためビデオカメラで撮影をしていたのですが、ヒマワリからツミナへのグルーミングを機に、お互いがグルーミングする姿が多く映っていました。

3日間ほど同居時間を伸ばし、問題なさそうだったので終日同居をして過ごしてもらっています。

そして現在も、仲良く平和に同居しています♪ヒマワリからツミナへのグルーミングが少し多いため、オーバーグルーミングにならないかドキドキしながら見てますが、今のところは大丈夫そうです。

ツミナもヒマワリも高齢かついろいろと事情をかかえた2頭ではありますが、このように種を超えて同居が可能になったのは数年前のクラウドファンディングでご支猿をいただき、つくることができたお見合いや同居の試みにチャレンジしやすい多目的ルームと、どこの場所にでも物怖じせずに移動してくれるヒマワリの適応能力の高さがあってこそだと思っています。

また2頭の様子をオンラインガイドなどでご紹介できたらな、と思っております!

 

そして、話は変わりますが今月の5/11にチモシーが18歳、5/25にヒマワリが31歳のお誕生日を迎えました!!おめでとう!!ヒマワリは日本モンキーセンターにいるヤクシマザルの中で2番目に高齢です。(ちなみに1番は今年33歳を迎えるタイマイ)

チモシーとヒマワリ宛てにお誕生日プレゼントをいただいたので、お誕生日プレートを作りました。ご支猿ありがとうございます♪

プレートをそのまま与えることはできませんでしたが、それぞれにプレゼントさせていただきました。

チモシー

ヒマワリ

チモシーもヒマワリも大好きなブドウやメロンをとっても美味しそうに食べていました!これからも元気に過ごしてね!

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※オンライサロン『猿分補給』では、モンキーセンターのスタッフたちから、日々いろいろな記事をメンバーの皆さまにお届けしています。

気になった方はぜひ覗いてみてください。

https://community.camp-fire.jp/projects/373624/preview?token=3pppyarn

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