飼育の部屋

「ワオランド おじさんたちの好きな場所」


★☆★コメント★☆★

アジア館・Waoランド担当  名畑より 
 (いは)(はし)垂水(たるみ)の上の早蕨(さわらび) 萌え出づる春になりにけるかも(万葉集巻第八 春雑歌)
 
時は春、日は(あした)、朝は七時、片岡に露みちて、(あげ)雲雀(ひばり)名のりいで、蝸牛枝に這ひ神,空に知ろしめす、すべて世は事もなし。(R,ブラウニング)
 
古今、世界地域にかかわらず、「春」の到来は私たちにとって多かれ少なかれ喜ばしいものであります。冬の間、11月の木々のように寂しく萎縮していた心にも、春の到来により若葉は芽吹き、鳥の声さえ感受する余裕が生まれます。
 今年の冬は一度ほころびかけ、春の幻影を一瞬私たちになげかけたもののまたかたく閉ざされてしまいました。が 一度見てしまったものは簡単に諦められるものでもなく、毎日,天気予報の気温情報を見ては落胆してみたり、かたしてしまったコートをどうしてくれるんだと憤ってみたりと、まあ忙しい毎日を過ごしている次第で御座います。

 先日、テレビではついに桜の開花予想が発表されておりました。予約した旅行日程表と見比べて一喜一憂されている方もいらっしゃいますでしょう?
 
世の中にたえてさくらのなかりせば 春の心はのどけからまし(古今集巻第一 春歌上)と、かの在原業平も詠んでおりますので、はるか昔から 咲くかな?いやもう少し後だろう?でも…?にはじまり、咲いたら咲いたで、もう散ってしまうかな?花見予定日まで後三日がんばって!お願い風吹かないで!!吾が行きは七日は過ぎじ竜田彦 ゆめこの花を風にな散らし(万葉集巻第九 雑歌)というはらはらとした一連の心の動きは、もう昔から受け継がれてきた習慣と言うか伝統様式でしょうか。
 
いずれにしても春は目前です。春の喜び方、千差万別ではあると想いますが、冒頭にご紹介しました歌の様に、激しい情感でもって春を感受いたしますか?それともブラウニングの様に日常の一環として静かな気持ちで春の到来を享受いたしますか?


 てつお すわる


 てつお すわってほえる


 みつお くつろぐ


 でんさく も すわってみる

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