今日は、サバンナモンキーの赤ちゃん
「ハツ」をご紹介します。
昨暮12月20日生まれで
生後2カ月半が経過しています。
母親の名は「ハン」といいます。
ハンは90年生まれの19才。
ハツはちょうど10産目となり、
高齢出産といってもよいかもしれません。
子育て経験は豊富でしたが、
冬季の出産となりましたので
飼育員が大事を取ってできるだけ
寒さを避けてケアしてきました。
サバンナモンキーは
アフリカの草原に広く進出した
サルの代表格とされており、
初産年齢が低くて
出産間隔も短く多産であることが
特徴の一つにあげられます。
サバンナは森に比べて
その生息環境が厳しいことが
容易に想像できますが、
これも子どもを少しでも
多く残す戦略なのかもしれません。
毛色は地味なサバンナモンキーですが
象徴的な第2次性徴を見せます。
具体的には、
オスの陰のうは青く、ペニスは赤くなり、
大人になれば遠くからも
性別を間違うことはありません。
ハツの性別鑑定はまだできていませんが、
幼児期まではその特徴がはっきりせず、
時に見間違うことも経験します。
ハンがしっかりと抱いてなかなか
見せてくれないこともあるのですが

確定までにはもう少し時間が必要かもしれません。
暖かくなりましたら屋外で過ごす時間を長くしていきます。
ひとり歩きも始める時期ですので、
ハツがよちよちと歩く
可愛らしい姿をご覧いただけるかもしれません。
ハツ以外にも毎年春には
たくさんの赤ちゃんをご覧いただけます。
小さな生命のつながりや
親子のきずなを
春の動物園でゆっくりと
見つめてみるのはいかがでしょうか。
(2010.03.03)
木村直人(日本モンキーセンター・獣医師)
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